#231 タクシーで領収書を頼む|フランス語の生活フレーズ

出張や旅行でタクシーを利用した後、領収書を受け取る場面は少なくありません。
特にビジネスシーンでは、経費精算のために領収書が必要となることが多く、適切に依頼することが重要です。
今回はタクシーで領収書を頼む際に役立つフランス語表現を、文法ポイントとともに解説していきます。
会話例

Pourriez-vous me donner un reçu ?
(領収書をいただけますか?)

Bien sûr. À quel nom dois-je établir le reçu ?
(かしこまりました。どのお名前で領収書を作成しますか?)

Au nom de ABC Corporation, s’il vous plaît.
(ABCコーポレーション名義でお願いします)

Très bien. Le voici.
(かしこまりました。こちらが領収書になります)

Merci beaucoup. Bonne journée !
(ありがとうございます。良い一日を!)
1. 領収書を依頼する
タクシーで領収書をお願いする際は、丁寧な依頼表現を使うことが大切です。
- Pourriez-vous me donner un reçu ?
(領収書をいただけますか?)
“pourriez-vous” の pourriez は動詞 pouvoir(できる)の条件法現在・2人称複数形です。
直説法現在の “pouvez-vous” が「〜できますか」と直接的に可能性を尋ねるのに対し、“pourriez-vous” は「〜していただけますでしょうか」という、より控えめで丁寧な響きになります。
条件法には、「都合がよければ」「可能であれば」という含みがあり、特に店員・運転手・ホテルスタッフなど、自分と一定の距離がある相手には “pourriez-vous” を使う方が自然です。
- 【直説法現在】
Pouvez-vous… ?
(〜していただけますか?) - 【条件法現在】
Pourriez-vous… ?
(可能でしたら、〜していただけますか?)
→ 条件法で、遠回しに可能かどうか尋ねるニュアンスを作れる。
また、“me donner” の me は「私に」を表す間接目的語、donner は「与える」という意味の動詞です。したがって “me donner un reçu” は直訳すると「私に領収書を渡す」となりますが、実際には「領収書をお願いします」という意味で使われます。
“un reçu” は「領収書」という意味で、場面によっては “une facture”(請求書/納品書) が使われることもあります。ただし、タクシーで支払いの証明をお願いする場面では、まずは reçu を覚えておけば問題ありません。
2. 宛名を確認する
領収書には宛名が必要となるため、次のように運転手から確認されることがあります。
- À quel nom dois-je établir le reçu ?
(どのお名前で領収書を作成しますか?)
“à quel nom” は「どの名前で/どの名義で」を意味し、宛名・登録名・名義を確認する際の定型表現です。
“quel” は「どの〜」と名詞を尋ねる疑問形容詞で、“quel nom” で「どの名前」という意味になります。さらに前置詞 à は、ここでは単純な「〜へ」ではなく、「名義・記載対象を示す前置詞」として働いています。
また、“dois-je”は、義務を表す動詞 devoir の1人称単数現在形を、倒置の形で用いた表現です。ここでは、「領収書を作成する」という意味の “établir le reçu ?” と組み合わせて、「どの名義で領収書を作成すればよいですか」という確認のニュアンスを示します。
- À quel nom dois-je faire la réservation ?
(どのお名前で予約をお取りしますか?) - À quel nom faut-il établir la facture ?
(請求書はどのお名前で作成すればよいですか?)
3. 記載内容を指定する
領収書を作成する際には、以下の表現を使って、記載する名義を指定します。
- Au nom de ABC Corporation, s’il vous plaît.
(ABC Corporation 名義でお願いします)
“au nom de” は「〜の名義で/〜の名前で」という意味の前置詞表現で、au は “à + le” の縮約形となります。
領収書、予約、公式書類など、名義を指定する場面でよく使われます。
- À mon nom, s’il vous plaît.
(私の名前でお願いします) - Au nom de la société, s’il vous plaît.
(会社名義でお願いします)
なお、“à mon nom” と “au nom de ~” は形は似ていますが、使い方が少し異なります。
- à mon nom
→ 「私の名前で」という意味で、所有形容詞 mon を使う。 - au nom de + 名詞
→ 「〜の名義で」という意味で、会社名や人名を後ろに置く。
つまり、自分個人の名前なら “à mon nom”、会社名や第三者の名前なら “au nom de ~” を使います。
まとめ
- Pourriez-vous me donner un reçu, s’il vous plaît ?
→ 領収書を依頼する。 - À quel nom dois-je établir le reçu ?
→ 宛名を確認する。 - Au nom de ~
→ 領収書の名義を指定する。






