電話をかける時の表現|フランス語の会話フレーズ

旅行や仕事の場面では、ホテルの予約確認や問い合わせ、友人への連絡など、フランス語で電話をかける必要が出てきます。
電話は対面とは違い「表情や身振り」が伝わらないため、はっきりした言葉づかいと丁寧なフレーズが重要です。
ここでは、電話をかけるときに役立つフランス語の定番フレーズと、その文法的ポイントを詳しく解説します。
会話例

Bonjour, ici Tanaka. Je voudrais parler à Monsieur Dupont, s’il vous plaît.
(ボンジュール, イシ タナカ. ジュ ヴドゥレ パルレ ア ムシュー デュポン, スィルヴプレ)
こんにちは、田中です。デュポンさんとお話ししたいのですが。

Bonjour, ne quittez pas, je vous le passe.
(ボンジュール, ヌ キテ パ, ジュ ヴ ル パス)
こんにちは。少々お待ちください。おつなぎします。

Merci beaucoup.
(メルスィ ボクー)
ありがとうございます。

Allô, ici Dupont.
(アロー, イシ デュポン)
もしもし、デュポンです。

Bonjour Monsieur Dupont, je vous appelle au sujet de la réservation.
(ボンジュール ムシュー デュポン, ジュ ヴ ザペル オ スュジェ ドゥ ラ レゼルヴァスィオン)
こんにちは、デュポンさん。予約の件でお電話しました。
会話のポイント解説
1. 電話の冒頭で使う表現
フランス語で電話をかけたとき、最初に必ず使うのが Allô ?(もしもし?)です。
注意点として、この表現は電話に限定され、対面で声をかけるときには使いません。
次に、自分を名乗るときは「Ici + 名前」の表現を使います。
- Ici Tanaka.(こちらは田中です)
ici(ここに)を使うことで、「こちらは〜です」という電話特有の言い方になります。
2. 話したい相手を呼び出す表現
電話では相手を指定して呼び出す必要があります。そのとき便利なのが次の表現です。
- Je voudrais parler à Monsieur Dupont, s’il vous plaît.
(デュポンさんとお話ししたいのですが)
動詞 vouloir(〜したい)の条件法現在形 voudrais を使うと、控えめで丁寧な依頼になります。
そして、「parler à + 人」で「〜と話す」という構文を作ることができます。
3. 相手が電話に出るときの表現
電話に出るときの決まり文句はいくつかあります。
- Allô, ici Dupont.
(もしもし、デュポンです) - Bonjour, hôtel Central, j’écoute.
(こんにちは、セントラルホテルです。どうぞ)
j’écoute(聞いています)は電話応対ならではの言い回しで、「ご用件をどうぞ」というニュアンスを持っています。
4. 相手を待たせる・取り次ぐときの表現
電話では相手をつなぐ前に少し待ってもらうことがあります。その際には以下の表現を使います。
- Ne quittez pas.(お待ちください/切らないでください)
- Je vous le passe.(おつなぎします)
動詞 quitter(去る・離れる)を否定形にして「電話を切らないで」という意味になります。
また、動詞 passer は「渡す/回す」という意味ですが、電話では「取り次ぐ」という使い方をします。
5. 用件を伝えるフレーズ
相手につながったら、要件を簡潔に伝えましょう。
- Je vous appelle au sujet de la réservation.
(予約の件でお電話しました)
“au sujet de 〜” は「〜に関して」という丁寧な言い回しです。ビジネスや旅行でよく使われます。
- Je vous appelle au sujet de ma chambre.
(部屋の件でお電話しました) - Je vous appelle pour confirmer ma réservation.
(予約の確認のためにお電話しました)
まとめ
- Allô ?:電話の冒頭の「もしもし」。
- Ici + 名前:自分を名乗る定型表現。
- Je voudrais parler à 〜:呼び出しを依頼する丁寧な言い方。
- Ne quittez pas / Je vous le passe:相手を待たせる・取り次ぐときの定番表現。
- Je vous appelle au sujet de 〜:用件を伝えるフォーマルな言い回し。