#40 電話をかける時の表現|フランス語の生活フレーズ

旅行や仕事の場面では、ホテルの予約確認や問い合わせ、友人への連絡など、フランス語で電話をかける必要が出てきます。
電話は対面とは違い「表情や身振り」が伝わらないため、はっきりした言葉づかいと丁寧なフレーズが重要です。
ここでは、電話をかけるときに役立つフランス語の定番フレーズと、その文法的ポイントを詳しく解説します。
会話例

Bonjour, ici Tanaka. Je voudrais parler à Monsieur Dupont, s’il vous plaît.
(こんにちは、田中です。デュポンさんとお話ししたいのですが)

Bonjour, ne quittez pas, je vous le passe.
(こんにちは。少々お待ちください。おつなぎします)

Merci beaucoup.
(ありがとうございます)

Allô, ici Dupont.
(もしもし、デュポンです)

Bonjour Monsieur Dupont, je vous appelle au sujet de la réservation.
(こんにちは、デュポンさん。予約の件でお電話しました)
1. 電話の冒頭で使う表現
フランス語で電話をかけたとき、最初に必ず使うのが Allô ?(もしもし?)です。
注意点として、この表現は電話に限定され、対面で声をかけるときには使いません。
次に、自分を名乗るときは「Ici + 名前」の表現を使います。
- Ici Tanaka.(こちらは田中です)
ici(ここに)を使うことで、「こちらは〜です」という電話特有の言い方になります。
2. 話したい相手を呼び出す表現
電話では相手を指定して呼び出す必要があります。そのとき便利なのが次の表現です。
- Je voudrais parler à Monsieur Dupont, s’il vous plaît.
(デュポンさんとお話ししたいのですが)
動詞 vouloir(〜したい)の条件法現在形 voudrais を使うと、控えめで丁寧な依頼になります。
そして、「parler à + 人」で「〜と話す」という構文を作ることができます。
3. 相手が電話に出る時の表現
電話に出るときの決まり文句はいくつかあります。
- Allô, ici Dupont.
(もしもし、デュポンです) - Bonjour, hôtel Central, j’écoute.
(こんにちは、セントラルホテルです。どうぞ)
j’écoute(聞いています)は電話応対ならではの言い回しで、「ご用件をどうぞ」というニュアンスを持っています。
4. 相手を待たせる・取り次ぐときの表現
電話では相手をつなぐ前に少し待ってもらうことがあります。その際には以下の表現を使います。
- Ne quittez pas.
(お待ちください/切らないでください) - Je vous le passe.
(おつなぎします)
動詞 quitter(去る・離れる)を否定形にして「電話を切らないで」という意味になります。
また、動詞 passer は「渡す/回す」という意味ですが、電話では「取り次ぐ」という使い方をします。
5. 用件を伝えるフレーズ
相手につながったら、要件を簡潔に伝えましょう。
- Je vous appelle au sujet de la réservation.
(予約の件でお電話しました)
“au sujet de 〜” は「〜に関して」という丁寧な言い回しです。ビジネスや旅行でよく使われます。
- Je vous appelle au sujet de ma chambre.
(部屋の件でお電話しました) - Je vous appelle pour confirmer ma réservation.
(予約の確認のためにお電話しました)
まとめ
- Allô ?:電話の冒頭の「もしもし」。
- Ici + 名前:自分を名乗る定型表現。
- Je voudrais parler à 〜:呼び出しを依頼する丁寧な言い方。
- Ne quittez pas / Je vous le passe:相手を待たせる・取り次ぐときの表現。
- Je vous appelle au sujet de 〜:用件を伝えるフォーマルな言い回し。




