会話

#93 納品後に見つかった問題を報告する時の表現|フランス語のビジネスフレーズ

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Izumi

ビジネスにおいて、相手からの納品物に小さな誤りや不具合が見つかることは珍しくありません。

こうした場面では、まず落ち着いて問題を伝え、相手に協力を求めながら、できるだけ前向きに解決を目指すことが大切です。

今回は、納品後の問題を報告する際に役立つフランス語フレーズを、会話例とともに解説します。

会話例

A
A

Je vous contacte au sujet de la livraison d’hier. Nous avons remarqué un problème dans les fichiers reçus.
(昨日の納品についてご連絡いたします。受け取ったファイルに問題が見つかりました)

B
B

Je suis désolé d’entendre cela. Pourriez-vous préciser la nature du problème ?
(それは申し訳ありません。どのような問題か詳しく教えていただけますか?)

A
A

Oui, certains documents ne correspondent pas à la dernière version.
(はい、いくつかの書類が最新のバージョンと一致していません)

B
B

Je comprends. Nous allons vérifier immédiatement et vous renvoyer les bons fichiers.
(承知しました。すぐに確認し、正しいファイルをお送りします)

A
A

Merci beaucoup. Nous apprécions votre réactivité.
(ありがとうございます。迅速なご対応に感謝します)

B
B

C’est normal. Nous ferons le nécessaire pour corriger l’erreur dans les plus brefs délais.
(当然のことです。できるだけ早く修正対応いたします)

1. 問題の発生を丁寧に伝える

問題が起きた場合、まず最初に行うべきは落ち着いたトーンで事実を伝えることです。感情的な言い方や曖昧な表現を避け、何が起きたかを明確に示します。

  • Je vous contacte au sujet de la livraison d’hier.
    (昨日の納品についてご連絡いたします)

“au sujet de ~”は「~に関して」という意味で、メールや会話のどちらでもよく使われるフレーズです。

いきなり “Il y a un problème”(問題があります)と言うよりも、前置きとしてこの表現を入れることで、落ち着いた印象になります。

続けて、問題があったことを具体的に伝えます。

  • Nous avons remarqué un problème dans les fichiers reçus.
    (受け取ったファイルに問題が見つかりました)

remarquer は「気づく」「確認する」という意味で、「問題を発見した」と伝えるときに便利な単語です。

2. 問題点を具体的に説明する

次に、どの部分に問題があるのかを明確にします。このとき、短く・論理的に説明するのが理想です。

  • Certains documents ne correspondent pas à la dernière version.
    (いくつかの書類が最新のバージョンと一致していません)

“correspondre à ~” は「~と一致する / 合致する」という意味です。ここでは「納品されたものが最新版ではない」というニュアンスを伝えています。

他にも次のような表現が使えます。

  • Le produit ne fonctionne pas comme prévu.
    (製品が想定どおりに動作しません)
  • Il semble y avoir une erreur dans les données.
    (データに誤りがあるようです)

“Il semble”(〜のようだ)を使うことで、断定を避けながらも相手に問題を伝えることができます。

3. 対応を依頼する

問題を伝えたあとは、どう対応してもらいたいかを丁寧に依頼します。命令ではなく、あくまで「お願い」という形にします。

  • Pourriez-vous vérifier ce point ?
    (この点を確認していただけますか?)
  • Serait-il possible de nous renvoyer la version corrigée ?
    (修正版を再送していただくことは可能でしょうか?)

どちらも条件法を使った丁寧な依頼表現です。

“Pourriez-vous~”, “Serait-il possible de~” は、トラブル対応に限らずビジネス全般でよく使われる重要なフレーズです。

4. 相手の対応に感謝を伝える

相手が謝罪したり迅速に対応してくれた場合、必ず感謝の言葉を添えましょう。これにより、トラブル後の関係を良好に保てます。

  • Merci pour votre réactivité.
    (迅速なご対応ありがとうございます)
  • Je vous remercie pour votre coopération.
    (ご協力に感謝いたします)

réactivité は「対応の早さ」や「即応力」を意味する名詞で、ビジネス現場でよく使われます。

5. 自社側が対応する場合の表現

もし自分が「対応する側」である場合は、迅速さと誠実さを伝える表現を使います。

  • Nous allons vérifier immédiatement.
    (すぐに確認いたします)
  • Nous ferons le nécessaire pour corriger l’erreur.
    (問題を解決するために必要な対応を取ります)

このような表現を使うことで、相手に誠意を伝えることができます。

まとめ

  • Je vous contacte au sujet de ~:納品や製品など、話題を丁寧に切り出す表現。
  • Nous avons remarqué un problème ~:問題を客観的・冷静に伝えるときに使う。
  • Pourriez-vous vérifier / Serait-il possible de ~:相手に確認や対応を依頼する際の定番表現。
  • Merci pour votre réactivité / votre coopération;相手の迅速な対応や協力への感謝を伝える。
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