【フランス語文法#63】接続法過去
Izumi フランス語の庭
フランス語の接続法は、話し手の主観や感情、願望、不確実な出来事などを表すために使われる特別な動詞の形です。
日本語や英語には直接対応する文法がないため、初学者には難しく感じられますが、使われる場面と形を理解すれば自然に使えるようになります。
このレッスンでは、接続法の基本的な役割、現在形・過去形の時制の概要を解説します。
接続法は、「事実かどうかわからないこと」「感情や評価を含む内容」「条件つきの出来事」など、主観的・非現実的な内容を表すときに使われる動詞の形です。
一般的に使われる「直説法」が事実や確実な出来事を表すのに対して、「接続法」は話し手の主観・不確実性・感情を表すのが特徴です。
接続法はしばしば que で始まる従属節で使われます。
また、次の3条件がそろうと接続法が使われることが多いです。
接続法には主に以下の4つの時制があります。ただし、日常的に使われるのは「接続法現在」と「接続法過去」の2つです。
「接続法半過去」と「接続法大過去」は文語のみで使われる時制で、現代では滅多に使われません。
まずは、「接続法現在」と「接続法過去」を優先的に覚えましょう。
接続法の中でも最もよく使われる形が接続法現在です。接続法現在では、現在または未来の不確実な出来事、願望・感情を表します。
人称 | 接続法語尾 | 活用形(例:parler) |
---|---|---|
que je | e | parle |
que tu | es | parles |
qu’il/elle/on | e | parle |
que nous | ions | parlions |
que vous | iez | parliez |
qu’ils/elles | ent | parlent |
このように、規則動詞の多くは「直説法現在の3人称複数形の語幹 + 接続法語尾」で作られます。
接続法過去は、従属節の出来事が主節より前に起こった場合に使います。
接続法過去の構造は、「avoir / être の接続法現在形 + 過去分詞」となります。
助動詞の選び方や過去分詞の一致は、複合過去と同じルールです。