#2 フランス語の語順と文の作り方|基本ルールと例文解説
Izumi French Garden

フランス語の「直説法単純過去」は、過去に起こった出来事を表す時制のひとつです。
単純過去は文学作品、小説、童話、歴史書、新聞記事の叙述部分など、書き言葉の中でのみ使われる特別な過去形です。
そのため、話すときにはあまり必要ありませんが、読解力を高める上では避けて通れない重要な時制です。
今回はフランス語の単純過去の形の作り方、主な使い方、そして注意点を詳しく解説します。
単純過去の大きな特徴は、「書き言葉専用」であることです。
複合過去と同じように「過去に完結した出来事」を表しますが、文学的・叙述的なニュアンスを持ちます。
両方とも意味は同じですが、後者の単純過去は物語や歴史を「語り聞かせる」ような調子を持ちます。
単純過去は、動詞の種類によって活用語尾が変わります。ここでは基本的なルールを確認します。
-er動詞の場合、単純過去は「語幹 + -ai, -as, -a, -âmes, -âtes, -èrent」で作ります。
| 人称 | 活用形 |
|---|---|
| je | parlai |
| tu | parlas |
| il/elle/on | parla |
| nous | parlâmes |
| vous | parlâtes |
| ils/elles | parlèrent |
-ir / -re 動詞では、「語幹 + -is, -is, -it, -îmes, -îtes, -irent」の形となります。
| 人称 | 活用形 |
|---|---|
| je | finis |
| tu | finis |
| il/elle/on | finit |
| nous | finîmes |
| vous | finîtes |
| ils/elles | finirent |
単純過去は不規則な形をとる動詞が多く、特に重要な動詞は暗記が必要です。
文学や物語の中で、過去に起こった出来事を簡潔に述べる際に使われます。
歴史書や公式な報告書でも、単純過去が頻繁に使われます。
どちらも「過去の出来事」を表しますが、ニュアンスと使用場面が異なります。
| 項目 | 単純過去 | 複合過去 |
|---|---|---|
| 用途 | 書き言葉(文学、歴史) | 話し言葉(日常会話) |
| ニュアンス | 格式ばった・叙述的 | 口語的・日常的 |
| 意味 | 完結した過去の動作 | 完結した過去の動作 |
| 頻度 | 現代では低い(読解用) | 非常に高い(会話中心) |
会話では基本的に複合過去が使われますが、文学などの読解では単純過去は頻出です。
フランス語で小説や記事を読む場合は、単純過去の理解は必須と言えます。