【フランス語文法#67】接続法を使う接続詞
Izumi French Garden
フランス語の「直説法単純過去」は、過去に起こった出来事を表す時制のひとつです。
単純過去は文学作品、小説、童話、歴史書、新聞記事の叙述部分など、書き言葉の中でのみ使われる特別な過去形です。
そのため、話すときにはあまり必要ありませんが、読解力を高める上では避けて通れない重要な時制です。
今回はフランス語の単純過去の形の作り方、主な使い方、そして注意点を詳しく解説します。
単純過去の大きな特徴は、「書き言葉専用」であることです。
複合過去と同じように「過去に完結した出来事」を表しますが、文学的・叙述的なニュアンスを持ちます。
両方とも意味は同じですが、後者の単純過去は物語や歴史を「語り聞かせる」ような調子を持ちます。
単純過去は、動詞の種類によって活用語尾が変わります。ここでは基本的なルールを確認します。
-er動詞の場合、単純過去は「語幹 + -ai, -as, -a, -âmes, -âtes, -èrent」で作ります。
人称 | 活用形 |
---|---|
je | parlai |
tu | parlas |
il/elle/on | parla |
nous | parlâmes |
vous | parlâtes |
ils/elles | parlèrent |
-ir / -re 動詞では、「語幹 + -is, -is, -it, -îmes, -îtes, -irent」の形となります。
人称 | 活用形 |
---|---|
je | finis |
tu | finis |
il/elle/on | finit |
nous | finîmes |
vous | finîtes |
ils/elles | finirent |
単純過去は不規則な形をとる動詞が多く、特に重要な動詞は暗記が必要です。
文学や物語の中で、過去に起こった出来事を簡潔に述べる際に使われます。
歴史書や公式な報告書でも、単純過去が頻繁に使われます。
どちらも「過去の出来事」を表しますが、ニュアンスと使用場面が異なります。
項目 | 単純過去 | 複合過去 |
---|---|---|
用途 | 書き言葉(文学、歴史) | 話し言葉(日常会話) |
ニュアンス | 格式ばった・叙述的 | 口語的・日常的 |
意味 | 完結した過去の動作 | 完結した過去の動作 |
頻度 | 現代では低い(読解用) | 非常に高い(会話中心) |
会話では基本的に複合過去が使われますが、文学などの読解では単純過去は頻出です。
フランス語で小説や記事を読む場合は、単純過去の理解は必須と言えます。