初級文法

Lesson 12|所有形容詞

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Izumi

フランス語では、名詞に「誰のものか」を示すために所有形容詞を使います。

英語にもmy, your, his, herといった所有を示す語がありますが、フランス語では名詞の性(男性・女性)と数(単数・複数)によって形が変化する点に注意が必要です。

このレッスンでは、所有形容詞の基本ルールと例外、そして自然な使い方を学び、正しい文を作れる力を養います。

所有形容詞とは?

所有形容詞は、名詞が誰に属しているかを示すために名詞の前に置かれる形容詞です。

英語のmy, your, his, herなどに相当しますが、フランス語では名詞の性(男性・女性)数(単数・複数)に合わせて形を変える必要があります。

人称男性単数女性単数複数
je(私)monmames
tu(君)tontates
il / elle(彼/彼女)sonsases
nous(私たち)notrenotrenos
vous(あなた/あなたたち)votrevotrevos
ils / elles(彼ら/彼女たち)leurleurleurs
注意点
  • 所有形容詞は、主語ではなく、修飾する名詞側の性と数に応じて変化します。
  • フランス語では、所有形容詞だけで主語を推測できない場合があるので、文脈をしっかり理解することが大切です。

文法のポイント解説

例文と表解説

フランス語の文日本語訳解説
C’est mon livre.これは私の本です。livre(男性単数名詞)→ mon
Elle prend sa voiture.彼女は自分の車に乗る。voiture(女性単数名詞)→ sa
Voici mes amis.こちらは私の友人たちです。amis(複数名詞)→ mes
Où est ton sac ?君のカバンはどこ?sac(男性単数名詞)→ ton
Ils visitent leurs parents.彼らは両親を訪ねる。parents(複数名詞)→ leurs

所有形容詞は名詞の性・数に合わせる

英語のように持ち主の性別に合わせるのではなく、所有形容詞は名詞の性(男性・女性)数(単数・複数)によって決まります。

重要なのは、持ち主(主語)の性別には関係しないという点です。

  • son livre(彼/彼女の本)
    → livre(本)は男性名詞なのでson。持ち主が男性でも女性でも同じ。
  • sa maison(彼/彼女の家)
    → maison(家)は女性名詞なのでsa。

母音・無音のhで始まる女性名詞は特別ルール

女性名詞でも、母音または無音のhで始まる場合は、発音をなめらかにするためにmon, ton, sonを使います。

  • mon amie(私の女友達)
    → amie(友達・女性名詞)が母音で始まるため、ma amieではなくmon amie
  • ton histoire(君の物語)
    → histoire(物語・女性名詞)も無音のhで始まるので、ta histoireではなくton histoire
ポイント
  • フランス語では母音衝突を避けるためにこのルールが設けられています。

複数形の名詞には常に複数用の形

複数名詞に対しては、性別に関係なく複数形(mes, tes, ses, nos, vos, leurs)が使われます。

  • mes livres(私の本たち)
  • vos enfants(あなたたちの子どもたち)

所有形容詞は必ず名詞とセットで使用

フランス語の所有形容詞(mon, ma, mes など)は、必ず名詞と一緒に使われることがルールです。

  • × mon(単独では意味が通じない)
  • ○ mon livre(私の本)

所有形容詞単独では意味を成さず、文として成立しないので注意しましょう。

まとめ

  • フランス語の所有形容詞は、持ち主ではなく、名詞の性と数に応じて形が決まる。
  • 母音や無音hで始まる女性名詞は、音の連結をなめらかにするためにmon, ton, sonを使用する。
  • 複数形の名詞には必ず複数形の所有形容詞(mes, tes, ses, nos, vos, leurs)を使う。
  • 所有形容詞は必ず名詞とセットで使用し、単独では使えない。
  • フランス語の所有表現は、英語とは異なり名詞の性・数が中心ルールになるため、名詞とセットで覚えるのが効果的。

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