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【フランス語フレーズ#16】警察に道を尋ねる

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Izumi

見知らぬ街で目的地がわからないとき、頼りになるのが街中にいる警察官です。

駅や市庁舎、観光案内所などの公共施設の場所を尋ねる場面では、丁寧かつ明確に質問することが大切になります。

このレッスンでは、警察官に道を尋ねるときに使えるフレーズや表現方法を解説していきます。

フランス語ならではの丁寧な聞き方や注意点もあわせて確認しましょう。

会話例

A
A

Excusez-moi, monsieur l’agent. Où se trouve la gare, s’il vous plaît ?
(エクスキュゼ モワ, ムスュー ラジャン. ウ ス トゥルーヴ ラ ガール, スィル ヴ プレ?)
すみません、警察官さん。駅はどこにありますか?

B
B

La gare ? Elle est à cinq minutes à pied d’ici.
(ラ ガール?エレ ア サンク ミニュット ア ピエ ディスィ)
駅ですか?ここから歩いて5分の場所にありますよ。

A
A

Merci beaucoup. Et je vais dans quelle direction ?
(メルスィ ボクー. エ ジュ ヴェ ダン ケル ディレクスィヨン?)
ありがとうございます。どちらの方向に行けばよいですか?

B
B

Prenez cette rue à droite, puis continuez tout droit.
(プルネ セット リュ ア ドロワット, ピュイ コンティニュエ トゥ ドロワ)
この通りを右に曲がって、そのままずっと真っ直ぐ進んでください。

A
A

Très bien, merci pour votre aide.
(トレ ビヤン, メルスィ プール ヴォートル エード)
わかりました、ご親切にありがとうございます。

B
B

De rien. Bonne journée !
(ドゥ リヤン. ボヌ ジュルネ!)
どういたしまして。よい一日を!

会話のポイント解説

1. 丁寧な呼びかけのしかた:Excusez-moi, monsieur l’agent.

フランスでは、道を尋ねる際にはまず “Excusez-moi”(すみません)で相手に丁寧に話しかけるのが基本です。

これは「すみませんが、お聞きしてもいいですか?」というニュアンスを含む呼びかけで、レストラン・駅・役所など、どんな場面でも使える万能な表現です。

また、“monsieur l’agent” は、相手が警察官である場合の呼びかけの定型句です。

Monsieur(〜さん)+ l’agent(警察官)の組み合わせで、「警察官さん」と丁寧に呼びかける形になります。女性の警察官であれば、madame l’agente となります。

フランス語の敬称表現

「Monsieur〜 / Madame〜」と、敬称つきで話しかけることがフランス語の丁寧な会話では重要です。

2. 再帰動詞で場所をたずねる:Où se trouve ~?

道を尋ねる表現として、“Où est ~?”(~はどこ?)という直接的な表現もありますが、より丁寧な言い方として “Où se trouve ~?” という構文がよく使われます。

この文型では、再帰動詞 se trouver(~に位置している)が使われており、文の主語(ここでは la gare)に合わせて動詞が活用されます。

再帰動詞を使うことで、「〜自身が〜に存在している」と説明が具体的になり、上品な表現になります。

“Où
  • Où est la gare ?(カジュアル/基本的)
  • Où se trouve la gare ?(丁寧/説明的)

3. 距離・手段・出発点を表す:Elle est à cinq minutes à pied d’ici.

“Elle est à cinq minutes à pied d’ici.”(ここから徒歩で5分です)という表現は、以下の3つの要素から構成されています。

  • à cinq minutes:距離や時間を表す。英語の 「in five minutes」 に近いです。
  • à pied:手段(徒歩で)。他にも、en voiture(車で)、en métro(地下鉄で) などのパターンもあります。
  • d’ici:場所の起点を示す「ここから」。

これらを組み合わせることで、道案内では「どのくらいの距離か」「どの手段か」「どこからか」を一文でわかりやすく伝えられます。

4. 方向をたずねる:Je vais dans quelle direction ?

この表現は、道を教えてもらったあとに「では、どちらの方向に進めばいいか?」と尋ねたいときに便利です。

「Je vais(私は行く)」+「dans quelle direction(どの方向に)」の形になっており、質問ながらも相手への配慮が含まれた丁寧な言い回しです。

また、文末に “s’il vous plaît”(お願いします)を加えるとさらに丁寧になります。

5. 命令形による道案内表現

フランス語で道案内をする場合、命令形が頻出します。

  • Prenez cette rue à droite.(この道を右に入ってください)
    → prendre(取る)の命令形 Prenez を使用。à droite(右に)/à gauche(左に)で方向を表します。
  • Continuez tout droit.(道なりにまっすぐ進んでください)
    →continuer(進む・続ける)の命令形 Continuez を使用。tout droit(まっすぐに)と組み合わせて方向を示します。

警察官や店員などが使う形では、丁寧さを込めた vous に対応する命令形(2人称複数)が使われます。

まとめ

  • Excusez-moi.:相手に対する丁寧な呼びかけ。
  • Où se trouve ~ ?:目的地の場所を丁寧に尋ねる再帰動詞構文。
  • à cinq minutes à pied d’ici:「ここから徒歩で5分」。距離+手段+出発点。
  • Je vais dans quelle direction ?:方向を聞くときの丁寧な表現。
  • Prenez / Continuez:道案内で使う命令形。「右に曲がって」「まっすぐ進んで」という意味。

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