#196 他部署と連絡を取る時の表現|フランス語のビジネスフレーズ

社内で業務を進める際には、他部署との連絡が欠かせません。資料の進捗確認、数値の共有、データの提出依頼など、やり取りの内容は多岐にわたります。
フランス語でこうした連絡を行う場合、単に情報を伝えるだけでなく、相手の業務状況を配慮した丁寧な言い回しが重要になります。
ここでは、他部署に連絡を取る場面で役立つフランス語表現を、会話例と文法ポイントとともに解説します。
会話例

Bonjour, je vous contacte au sujet du rapport mensuel.
(こんにちは。月次報告書の件でご連絡しました)

Oui, je vous écoute.
(はい、どうされましたか)

Je voulais vérifier si vous aviez déjà finalisé les chiffres du service marketing.
(マーケティング部の数値がすでに確定しているか確認したかったのですが)

Nous sommes en train de faire les dernières vérifications.
(現在、最終確認を行っているところです)

Je vois. Pensez-vous pouvoir me les envoyer d’ici cet après-midi ?
(承知しました。本日の午後までに送っていただくことは可能でしょうか)

Oui, cela devrait être possible.
(はい、問題ないと思います)

Merci beaucoup pour votre collaboration.
(ご協力ありがとうございます)
1. 連絡の目的を伝える
社内連絡では、最初に要件を簡潔に示すことが大切です。
- Je vous contacte au sujet du rapport mensuel.
(月次報告書の件でご連絡しました)
“Je vous contacte …” の vous は「あなた(方)に」を表す直接目的語代名詞であり、誰に連絡するかを示します。
ここでは “Je contacte le service marketing.”(マーケティング部に連絡します)の “le service marketing” を vous に置き換えた形になります。
また、“au sujet de + 名詞” は 「~について」 を作る前置詞句です。au は “à + le” の縮約形であり、同様に “de + 名詞” の部分も、後ろの名詞の性・数に合わせて冠詞が変化します。
- de + le → du
- de + les → des
- de + la → de la(縮約なし)
- de + l’ → de l’(縮約なし)
2. 状況や進捗を確認する
業務連絡では、次のように相手の状況や進捗を確認します。
- Je voulais vérifier si vous aviez déjà finalisé les chiffres.
(数値が確定しているか確認したかったのですが)
“Je voulais + 不定詞”(〜したかったのですが)という構文では、動詞 vouloir(〜したい)の半過去形 voulais が使われています。
フランス語の半過去形は「過去の出来事」を表すだけでなく、丁寧表現として使われることもあります。
この場合、時間的な過去を表すというよりも、「心理的な距離」を作ることで語気を和らげる働きをします。そのため、「今すぐ要求している」という印象が弱まり、より柔らかい依頼や質問になります。
- Je voulais savoir …
(〜を知りたかったのですが) - Je voulais vous demander …
(〜を伺いたかったのですが) - Je voulais confirmer …
(〜を確認したかったのですが)
そして、“si vous aviez 〜”という文について、“si + 直説法”で「〜かどうか」という間接疑問文を作ります。ここでの si は「もし」という条件を表す用法ではなく、「〜かどうか」を導く間接疑問の si となります。この場合は接続法ではなく、直説法が使われます。
質問内容を文の中に埋め込む間接疑問文の形にすることで、「?」で文を区切る直接的な質問よりも、語気が立ちにくく丁寧な印象になります。
- Avez-vous déjà finalisé les chiffres ?
(数値はすでに確定していますか?)
→ ややストレートな聞き方。 - Je voulais vérifier si vous aviez déjà finalisé les chiffres.
(数値がすでに確定しているか確認したかったのですが)
→ 遠回しに尋ねることで、柔らかい印象に。
また、主節が半過去形(je voulais)なので、従属節の時制は文脈に応じて選ばれます。
“aviez finalisé”(大過去形)の場合は、「その時点ですでに完了していたか」を確認する形となり、やや改まった響きになります。一方、会話では “avez finalisé”(複合過去形)もよく使われます。
また、ここでの大過去形は、「(連絡した時点より前に)すでに数値が確定していたか」という時間関係を示すもので、完了しているかどうかに焦点を当てる働きをしています。
3. 期限を設けつつ依頼を行う
業務連絡では、「〜までにお願いします」と期限を設けて、資料などの提出を依頼することもあります。
- Pensez-vous pouvoir me les envoyer d’ici cet après-midi ?
(本日の午後までに送っていただくことは可能でしょうか?)
“Pensez-vous pouvoir… ?” は「〜は可能でしょうか」と、相手の事情や判断を尊重する丁寧な依頼表現になります。
meは「私に」を指す間接目的語、les はここでは「複数の資料・数値・データなど」を指す直接目的語です。さらに、この文は me(間接目的語) / les(直接目的語)の2つの代名詞が入るため、語順に注意が必要です。
- me / te / lui / nous / vous / leur(間接目的語)+ le / la / les(直接目的語)+ 動詞
そして、“d’ici cet après-midi” で「本日の午後までに」と、締切となる期限を提示します。
具体的には「今この時点から、期限までの範囲内」というニュアンスになります。
- d’ici demain(明日までに)
- d’ici la fin de la journée(今日中に)
- d’ici vendredi(金曜までに)
まとめ
- Je vous contacte au sujet de ~
→ 連絡の目的を伝える表現。 - Je voulais vérifier si ~
→ 状況確認を丁寧に行うための表現。 - Pensez-vous pouvoir ~ d’ici ~ ?
→ 期限を示しながら依頼する言い方。




