好きな本について話す時の表現|フランス語の読書フレーズ

読書の話題は、友人や同僚とのちょっとした雑談でもよく登場します。
「最近読んだ本」「お気に入りのジャンル」「読んでみたい作品」など、本について話すことで、お互いの趣味や考え方を知るきっかけになります。
ここでは「本を読んだ」「面白かった」「ジャンルは?」といったフランス語表現を学び、会話の流れの中で自分の読書体験を紹介する方法を解説します。
会話例

Tu lis souvent des livres ?
(テュ リ スヴァン デ リーヴル?)
本はよく読むの?

Oui, surtout des romans. Et toi ?
(ウィ, スリュトゥ デ ロマン. エ トワ?)
うん、特に小説が多いかな。君は?

Moi aussi. J’ai lu un roman passionnant récemment.
(モワ オスィ. ジェ リュ アン ロマン パスィヨナン レサマン)
私も。最近すごく面白い小説を読んだんだ。

Ah bon ? C’était quel genre ?
(ア ボン? セテ ケル ジャンル?)
そうなんだ?どんなジャンル?

Un polar, avec beaucoup de suspense. Je n’ai pas pu le lâcher !
(アン ポラール アヴェク ボクー ドゥ スュスペンス. ジュ ネ パ ピュ ル ラシェ!)
サスペンスたっぷりの推理小説。夢中で読み続けちゃったよ!

Tu me le prêtes après ?
(チュ ム ル プレット アプレ?)
読み終わったら貸してくれる?

Oui, d’accord
(ウィ, ダコール)
うん、いいよ。
会話のポイント解説
1. lire の活用と頻度を表す副詞の使い方
“Tu lis souvent des livres ?” という文では、動詞 lire(読む) の現在形が使われています。
tu lis のように主語が二人称のときは lis という形になります。
この文では、頻度を表す副詞 souvent(よく) を使うことで、「どのくらいの頻度で読むか」というニュアンスが加わっています。
副詞は原則として動詞の直後に置くのが基本です。
- Je lis souvent le soir.(私はよく夜に読みます)
- Tu écoutes parfois de la musique classique ?(クラシック音楽って時々聴く?)
2. 過去の読書体験を語る表現
“J’ai lu un roman passionnant récemment.” という文は、複合過去を使って、「すでに読んだ」という経験を伝えています。
動詞 lire の過去分詞は lu。助動詞 avoir を主語に合わせて活用し、“j’ai lu”(私は読んだ)となります。
passionnant は「夢中になるような」「ワクワクする」というポジティブな評価を加える形容詞。
récemment(最近)は過去の出来事に対して使われる副詞で、文末や文頭に置かれます。
3. ジャンルを聞く:C’était quel genre ?
“C’était quel genre ?” は、ある物事の種類・ジャンルを尋ねるときに非常に便利な表現です。
C’était は、être の半過去形 était を使い「それは〜だった」という意味です。quel genre は「どんな種類?どんなジャンル?」を表します。
会話で使うときは、話題が共有されている(=前に話した本)ことが前提なので、主語や内容を繰り返す必要がありません。
4. 読書の感想を伝える口語表現:Je n’ai pas pu le lâcher !
この表現は、「あまりにも面白くて途中でやめられなかった!」というニュアンスをストレートに伝える口語表現です。
ne pas pouvoir は、「〜できなかった」を表す、可能性の否定の構文です。le lâcherは「それを手放す」という意味になります。
つまり、「それを手放すことができなかった」→「夢中で読んだ」ことを表しています。
このように、直接的な「面白かった」という言葉を使わなくても、感情や感想を生き生きと表現できるのがフランス語の特徴です。
まとめ
- Tu lis souvent des livres ?:頻度副詞を使った、自然な趣味の質問。
- J’ai lu un roman passionnant récemment.:passé composé で読書体験を伝える。
- C’était quel genre ?:ジャンルを聞くカジュアルな質問。
- Je n’ai pas pu le lâcher !:止まらないほど面白かったことを表す口語表現。