【フランス語会話フレーズ④】バスの遅れを確認する

旅行や留学中に公共交通機関を利用していて、バスがなかなか来ないという場面は少なくありません。
フランスでも、交通ストライキや天候、道路事情などでバスの運行が遅れることがあります。
そんなとき、係員やドライバー、近くの乗客に「バスは遅れていますか?」と尋ねる表現を知っておくと安心です。
このレッスンでは、バスの遅延を確認するための質問表現や、それに対する返答を紹介します。
会話例

Bonjour, excusez-moi. Est-ce que le bus 45 est en retard ?
(ボンジュール, エクスキュゼ モワ. エス ク ル ビュス キャラント・サンク エ タン ルタール?)
すみません、45番のバスは遅れていますか?

Oui, il a environ 10 minutes de retard.
(ウィ, イラ アンヴィロン ディス ミニュット ドゥ ルタール)
はい、10分ほど遅れています。

D’accord, merci. Il arrive bientôt ?
(ダコール, メルスィ. イ ラリーヴ ビヤント?)
わかりました。もうすぐ来ますか?

Normalement oui, il est à l’arrêt précédent.
(ノルマルマン ウィ, イ レ タ ラレ プレセダン)
通常なら来るはずです。ひとつ前の停留所に来ています。

Très bien, merci beaucoup.
(トレ ビヤン, メルスィ ボクー)
わかりました。ありがとうございます。

Je vous en prie.
(ジュ ヴ ザン プリ)
どういたしまして。
重要フレーズの紹介
Est-ce que le bus 45 est en retard ?(45番のバスは遅れていますか?)
「Est-ce que ~ ?」はフランス語の基本的なYes/No疑問文の形です。直後に平叙文(普通の文)の語順をそのまま続けるため、初心者にも使いやすい構文です。le bus 45 は「45番のバス」、est en retard は「遅れている」という意味です。
Il a environ 10 minutes de retard.(およそ10分ほど遅れています)
「Il a + 時間 + de retard」で「〜分遅れている」となります。environ は「約」「およそ」という意味の副詞で、はっきりとした時間が分からない場合に使われます。10 minutes は「ディス ミニュット」と発音し、複数形であることに注意。
Il arrive bientôt ?(もうすぐ来ますか?)
arriver(到着する)の現在形 il arrive と、bientôt(まもなく、すぐに)を組み合わせた、口語的で自然な聞き方です。疑問形でありながらイントネーションを上げるだけの簡略表現で、相手にフレンドリーに尋ねるときに最適です。
Il est à l’arrêt précédent.(ひとつ前の停留所にいます)
「être à ~(〜にいる)」の形を使って、バスの現在地を説明しています。l’arrêt(停留所)+ précédent(前の)で、「ひとつ前の停留所」という意味になります。
Je vous en prie.(どういたしまして)
「どういたしまして」にあたる表現で、接客やフォーマルなやりとりでよく使われます。De rien.(どういたしまして)よりも礼儀正しく、職場・公共機関・観光地などの場面に適しています。
文法のポイント解説
Est-ce que ~ ? で遅れを尋ねる基本構文
「Est-ce que le bus 45 est en retard ?」は、Yes/Noで答えられるシンプルな疑問文です。
フランス語で疑問文を作るにはいくつかの方法がありますが、「Est-ce que~」を使うと語順を崩さずに文を作れるため、初心者には特におすすめです。
この文の文法構成を見てみましょう:
- Est-ce que:疑問を示す定型句(この句自体に意味や訳語はありません)
- le bus 45:主語(45番のバス)
- est en retard:述語(遅れている)
この形を覚えておけば、以下の例文のように、様々な乗り物や人に当てはめて応用が可能です:
- Est-ce que le train est en retard ?(電車は遅れていますか?)
- Est-ce que votre ami est en retard ?(あなたの友人は遅れていますか?)
遅れている時間を表現する:avoir ~ minutes de retard
「Il a environ 10 minutes de retard.」という文では、avoir(持っている)を用いて遅れの時間を表現しています。
フランス語では、遅れを“持っている”という発想で時間の遅れを言い表します。
- Le bus a 10 minutes de retard.
→直訳は「バスは10分の遅れを持っている」→ 10分遅れている。
また、environ(アンヴィロン)は「およそ」「だいたい」という意味で、時間が正確に分からないときにとても便利な副詞です。
- Le train a 20 minutes de retard.(電車は20分遅れている)
- Il a environ 5 minutes de retard.(約5分遅れている)
到着時間を尋ねる:Il arrive bientôt ?
この表現は「彼(=バス)はもうすぐ到着しますか?」という意味です。
動詞 arriver(到着する)と副詞 bientôt(すぐに)の組み合わせで、「もうすぐ来ますか?」というシンプルな質問になります。
日常会話では疑問文の形を省略し、語尾を上げるイントネーションだけで疑問を表すことが多いです。
- Il arrive bientôt ?(もうすぐ来ますか?)
- Tu vas à l’école ?(学校に行くの?)
なお、より丁寧にしたい場合は、以下のように表現できます。
- Est-ce qu’il arrive bientôt ?
- Est-ce qu’il va arriver bientôt ?
バスの現在位置を説明する:Il est à l’arrêt précédent.
この表現では、「être à(〜にいる)」という構文を使って、「彼=バスは今、前の停留所にいる」ということを伝えています。
- Il est à la gare.(彼は駅にいます)
- Il est à l’arrêt suivant.(彼は次のバス停にいます)
この文の使い方は非常に広く、場所を表すときに役立ちます。
まとめ
- Est-ce que le bus est en retard ?:バスの遅れを尋ねる、Yes/No疑問文の基本構文。
- Il a environ 10 minutes de retard.:時間の遅れを伝える avoir + de retard の定型。
- Il arrive bientôt ?:「もうすぐ来ますか?」というカジュアルな問い方。
- Il est à l’arrêt précédent.:位置情報を伝える便利な表現。
- Je vous en prie.:「どういたしまして」という丁寧な返答。