【初中級文法⑯】関係代名詞「où」「dont」の使い方

フランス語で情報を補足し、2つの文をつなげるときに欠かせないのが関係代名詞です。
そして où、dont は日常会話や文章でも頻出する関係代名詞であり、正しく使えると文をより自然に豊かに表現できます。
このレッスンでは、où と dont の役割、使い方、注意点を具体例を通して学びます。
関係代名詞 où、dont とは?
フランス語の関係代名詞は、名詞(先行詞)を説明する節を作り、2つの文をスムーズにつなぐ役割を持ちます。
そして、関係代名詞の où は場所や時間を示す先行詞を指し、dont は「〜の」という関係を表す先行詞を指します。
où の基本
où は場所や時間を指す先行詞に使い、「〜で」「〜に」「〜したとき」などを表します。
先行詞が「場所」「時間」以外の場合には使いません。
- Voici l’endroit où je travaille.(ここが私が働いている場所です)
- C’est le jour où nous nous sommes rencontrés.(それが私たちが出会った日です)
dont の基本
dont は前置詞 de を必要とする動詞・表現で、先行詞が人や物の場合に使う関係代名詞です。「〜の」「〜について」などの意味を含みます。
- Voilà un ami dont je parle souvent.(私がよく話題にする友人です)
- C’est une idée dont je me souviens.(それは私が覚えているアイデアです)
dont の見極めポイントは、動詞が「de + 名詞」を必要とするかどうかです。これを確認することで、自然に使い分けられます。
例文と解説
Voici la maison où j’habite.(ここが私が住んでいる家です)
先行詞の la maison(家)は場所なので、où を使います。直訳すると「家、そこに私は住んでいる」という構造となります。
C’est le moment où tout a changé.(それがすべてが変わった瞬間です)
le moment は時間を指す語。元の文は「Tout a changé à ce moment(その瞬間にすべてが変わった)」。ここで「à ce moment」を où でつないでいます。
C’est un livre dont l’auteur est célèbre.(著者が有名な本です)
un livre(本)が先行詞で、その本の著者(l’auteur)を補足説明しています。元の2文は「L’auteur de ce livre est célèbre.(この本の著者は有名だ)」と「C’est un livre.(これは本です)」。「de ce livre(この本の)」という部分を dont に置き換え、1文にまとめています。
Voilà un film dont je me souviens bien.(私がよく覚えている映画です)
「Je me souviens de ce film(私はその映画を覚えている)」を関係節にまとめ、「de + 名詞」を「dont」に置き換えています。
文法のポイント解説
où の使い方とニュアンス
où は、先行詞が「場所」「時間」の場合に使います。
英語の 「where」「when」に近いイメージです。
- Voici l’endroit où nous avons mangé hier soir.(昨日私たちが夕食を食べた場所です)
上記の例文を見ると、endroit(場所)が先行詞なので où を使い、その場所で何があったか(食事をした)が説明されています。
また、先行詞が時間の場合、以下のようになります。
- C’est l’année où j’ai commencé le français.(私がフランス語を始めた年です)
ここでは année(年)が先行詞で、「この年に〜した」という時を表す節を作るので où を使います。
dont の使い方とポイント
dont は前置詞 de を伴い「de + 名詞」となる動詞や表現で使います。
- parler de(〜について話す)
- se souvenir de(〜を覚えている)
- avoir besoin de(〜が必要だ)
これらの動詞や表現と一緒に先行詞を補足説明するときに、dont を使います。
- Voici un sujet dont je parle souvent.(私がよく話題にするテーマです)
→元の文は「Je parle souvent de ce sujet.」。「de ce sujet」の部分が dont に置き換わるイメージです。
まとめ
- où は「場所」「時間」を説明するときに使う関係代名詞。意味は「〜で」「〜に」「〜したとき」など。
- dont は前置詞 de を必要とする動詞や表現とともに使い、意味は「〜の」「〜について」などになる。
- où、dont の使い分けが自然にできると、情報を補足する文章が豊かになり、より正確なフランス語になる。