#84 取引先と食事をする時の表現|フランス語のビジネスフレーズ

ビジネス出張や商談の場では、取引先と食事をする機会も多くあります。
取引先との会食は単なる食事ではなく、信頼関係を築く大切な場面です。そして会食の場では、フランス語での丁寧な挨拶やスマートな会話が印象を左右します。
今回は、取引先との食事中によく使うフランス語フレーズと、その文法・表現のポイントを紹介します。
会話例

Bonsoir, je suis ravi de dîner avec vous ce soir.
(こんばんは。本日ご一緒に食事ができて光栄です)

Le plaisir est pour moi. Merci de votre invitation.
(こちらこそ、招待していただきありがとうございます)

Vous aimez la cuisine française ?
(フランス料理はお好きですか?)

Oui, beaucoup. J’aimerais goûter des spécialités locales.
(はい、とても好きです。地元の名物料理を味わってみたいです)

Excellent idée ! Je vous recommande le confit de canard.
(素晴らしい考えですね!鴨のコンフィをおすすめします)

Parfait, merci. Et pour boire, qu’est-ce que vous me conseillez ?
(いいですね、ありがとうございます。飲み物は何がおすすめですか?)

Un bon vin rouge, peut-être ?
(赤ワインなどはいかがですか?)

Très bien, allons-y !
(嬉しいです、そうしましょう!)
1. 会食の始まりに使うあいさつ
フランス語で会食を始める際には、まず相手へ感謝を示す表現を使いましょう。
- Je suis ravi(e) de dîner avec vous.
(ご一緒に食事ができて光栄です)
ravi(e) は「嬉しい / 光栄な」という形容詞で、男性話者は ravi、女性話者なら ravie を使います。
英語の “I’m pleased to have dinner with you.” に近いフォーマルな表現です。この一言を添えるだけで、会食の雰囲気を和らげ、相手に好印象を与えられます。
また、招待を受けた場合は次のフレーズを使って感謝を表します。
- Merci de votre invitation.
(お招きありがとうございます)
フランス語では「あなたの〜に感謝します」という形で「Merci de + 名詞」がよく使われます。
2. 好みを尋ねて、会話のきっかけを作る
フランスでは食事がコミュニケーションの中心にあります。相手の食の好みを尋ねることで、会話を広げられます。
- Vous aimez la cuisine française ?
(フランス料理はお好きですか?)
aimer(好きです)は、シンプルかつ汎用性の高い動詞です。“Vous aimez … ?” で「〜はお好きですか?」と丁寧に尋ねることができます。
他にも以下のように応用できます:
- Vous aimez la cuisine japonaise ?
(日本料理はお好きですか?) - Vous aimez le poisson ?
(魚料理はお好きですか?)
注意点として、人に対して aimer を使うと「恋愛的な好意」を含む場合があります。料理や音楽など、対象が「物やジャンル」のときに使うようにしましょう。
3. 「〜をおすすめする」という表現で会話を進める
ビジネス会食では、相手に料理をすすめる場面も多いです。
- Je vous recommande le confit de canard.
(鴨のコンフィをおすすめします) - Je vous recommande le plat du jour.
(本日のおすすめ料理です)
“Je vous recommande …”で、「〜をおすすめします」を表せます。動詞 recommander(勧める)は丁寧でフォーマルな響きを持ちます。
他にも、“Je vous conseille …”(〜を提案します/おすすめします)という表現もあります。
- Je vous conseille le vin rouge.
(赤ワインをおすすめします)
conseiller も丁寧なニュアンスですが、決してフォーマルすぎず、日常会話でも気軽に使えます。
4. 相手におすすめを尋ねる時の言い方
相手に「何をおすすめしますか?」と尋ねるときは、次の表現が便利です。
- Qu’est-ce que vous me conseillez ?
(おすすめは何ですか?)
直訳は「あなたは私に何を勧めますか?」で、飲み物や料理など、メニュー選びの場面で非常によく使われます。
me(私に)が入ることで、個人的な提案を求めるニュアンスになります。
5. 自然なリアクションで場を和ませる
会食では、会話のテンポを作るリアクション表現が大切です。これらを適度に使うと、相手との距離がぐっと近づきます。
- Très bien !(いいですね!)
- Parfait !(完璧です!)
- C’est excellent.(素晴らしいですね)
- Bonne idée !(いい考えですね!)
日本語の「いいですね」や「なるほどですね」にあたる柔らかい相づちとしてこうした一言を入れると、会話が途切れにくくなります。
まとめ
- Je suis ravi(e) de dîner avec vous.:食事を共にできて光栄です。
- Merci de votre invitation.:お招きありがとうございます。
- Vous aimez … ?:相手の好みを尋ねる基本フレーズ。
- Je vous recommande / Je vous conseille …:おすすめを伝える丁寧表現。
- Qu’est-ce que vous me conseillez ?:おすすめを尋ねるときの定番フレーズ。




