初級文法

Lesson 08|avoir の活用と用法

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Aoba

フランス語の基本動詞 avoir(持っている) は、英語の have に相当する非常に重要な動詞です。

所有を表すだけでなく、さまざまな表現にも使われます。

このレッスンでは、avoir の現在形の活用と、代表的な使い方をマスターすることを目指します。

avoir とは?

avoir は、「持っている」という意味を持つ動詞で、フランス語における基本中の基本です。

単純な所有だけでなく、年齢、体調、状態などを表すときにも使われ、使用頻度が非常に高い動詞です。

avoir は不規則動詞なので、主語に合わせて特別な活用を覚える必要があります。

avoir の現在形活用

主語活用発音のポイント
jeai[ɛ](エ)
tuas[a](ア)
il / elle / ona[a](ア)
nousavons[avɔ̃](アヴォン)
vousavez[ave](アヴェ)
ils / ellesont[ɔ̃](オン)

文法のポイント解説

例文と解説

フランス語の文日本語訳解説
J’ai un chat.私は猫を1匹飼っている。所有を表す基本の使い方
Elle a une voiture rouge.彼女は赤い車を持っている。単数女性形の所有を示す
Nous avons deux enfants.私たちは子どもが2人いる。複数名詞の所有を表現
Tu as 25 ans.君は25歳だ。年齢表現に使う(日本語の「~歳です」に相当)
Ils ont faim.彼らはお腹がすいている。体調や感覚を表す固定表現

所有を表す avoir|フランス語での基本的な使い方

avoir の最も基本的な使い方は、「物や人を所有している」ことを表すことです。

英語の have に相当しますが、英語に比べて使用頻度が高いことが特徴です。

ポイントは、avoir の後に「何を持っているか」を示す直接目的語を置くことです。

フランス語では、英語のような「持っているものが複数か単数か」による語順の変化や助詞の追加はなく、シンプルに動詞+目的語の順で文を組み立てます。

  • J’ai une voiture.(私は車を持っている)
  • Ils ont des amis.(彼らには友達がいる)

また、英語では場合によって I have a cat. と I own a cat. のように表現を使い分けますが、フランス語では基本的にavoirだけで広範囲の所有関係をカバーします。

物理的な所有(本、車、家など)はもちろん、人間関係(家族、友人、子ども)にも使えます。

年齢を表す avoir|英語・日本語との表現の違い

フランス語では、年齢を表すときも avoir を使います。

これは英語(I am 20 years old)や日本語(私は20歳です)と大きく異なる特徴です。

avoir + 数字 + ans

  • J’ai 20 ans.(私は20歳です)
  • Mon frère a 18 ans.(私の弟は18歳です)
ポイント解説
  • フランス語では「年齢は持つもの」と考えます。
  • 数字の後には必ず ans(年)が続きます。ansは常に複数形で使います。
  • 主語が誰であっても、avoir の活用をその主語に合わせて変える必要があります。
  • 間違いやすい例:Je suis 20 ans. → (これは間違い。être ではなく avoir を使う)

体調・感覚を表す avoir|être との違いに注意

avoir はまた、身体的な感覚や状態を表す表現にも使われます。

これは英語(I am hungry)や日本語(お腹がすいた)と違い、フランス語では「空腹」や「眠気」などを「持っている」と考えます。

よく使う表現

  • avoir faim(空腹である)
  • avoir soif(のどが渇いている)
  • avoir chaud(暑い)
  • avoir froid(寒い)
  • avoir sommeil(眠い)
  • avoir peur(怖い)
ポイント解説
  • これらの表現では、動詞 être(〜である)を使わないことに注意が必要です。
  • 特にavoir froid(寒い)、avoir chaud(暑い)は、初級者が être と混同しやすいので要注意です。
  • 感覚を「持っている」感覚で理解することが、自然なフランス語に近づくコツです。

このように、avoir は単なる「持っている」動詞にとどまらず、年齢・体調・感覚など、日常会話に欠かせない基本動詞です。

しっかり活用と用法を覚えておけば、表現の幅がぐっと広がります。

まとめ

  • avoir は「〜を持っている」という所有を表す基本動詞。
  • 年齢を言うときには être ではなく avoir + 数字 + ans の形を使う。
  • 体調や感覚表現(空腹、寒さ、眠気など)にも avoir が用いられる。
  • 活用は不規則だが、非常に頻繁に使うので、主語とセットで覚えるのが効果的。

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